引っ越し前、後の片付けのコツ
整理収納アドバイザーの松本です。 突然ですが、あなたは引っ越しの片付けで悩んでいませんか? 引っ越したのはいいけれど、要らないモノまで持ってきた。 引っ越したら荷物が入りきらず、ダンボールの隙間で暮らしている。 時間がなくて丸ごとパックでお願いしたら、どこに何があるか分からなくなった。 少しずつ準備しておけばよかった。 そんな失敗はしたくないですよね。 引っ越しは「新しい生活」や、「ストレスフリーの片付いた生活」ができるチャンス! 引っ越し当日までに準備しておきたいことと、 引っ越し前後の片付けのコツをご紹介いたします。 それではいってみましょう! |
引っ越し前 @ 引っ越し日までのゴミの日をチェック |
「このダンボールは引っ越してから一度も開けていません」 これは、お伺いしたお宅でよく聞く言葉です。 新しいお宅でなくても、引っ越し後5年、10年のお宅でも 『開けずのダンボール』 はあります。 開けてないということは、開けなくても生活に困らなかったということ。 引っ越す日が決まっているなら、この際使わないモノは引っ越しまでに処分しましょう。 ダンボールが1つでも少なければ荷ほどきの手間が省ける上、 引っ越し費用も少なくて済むかもしれません。 他の人のゴミを乗せられないほど1人が出してしまっては困るため、 大型ごみの場合は一度ですべて引き取ってもらえないことがあります。 当社のスタッフが引っ越す際も、ドレッサーや子供の机など、大型ごみを3回に分けないと引き取ってくれませんでした。 ゴミ出しカレンダーを壁に貼ったらゴミ袋をセットし、荷物の整理をしながら捨てていきましょう。 大型ごみ、不燃、資源ごみなどは、広島市なら月に2回です。 引っ越しはいつか捨てようと思っていたものを処分するいい機会だと取らえてくださいね。 |
引っ越し前 A 使用頻度の低いモノからダンボールに入れる |
大きな家具が入らなければ、処分しなければなりません。 大型ごみの日に合わせて捨てられなければ、引っ越し業者に聞いてみてください。 引き取り処分費を出せば捨ててくれるところもあります。 そして、引越し先に持って行くと決まった物は梱包していきましょう。 必要なモノを少しずつダンボールに入れなければなりませんが、 何から入れたらいいのか疑問に思いますよね。 ということで、これから順番に説明していきます。 まず最初に入れるのは「季節外のモノ」 夏の場合・・・ ホットカーペットなどのカーペット類 ヒーターや加湿器など、冬に使う電化製品 毛布や布団など冬用の寝具 セーターなどの冬服 冬の場合・・・ 扇風機 夏服や浴衣 海水浴の道具 ・生活の中で、「すぐに必要としないモノ」 CDや本、写真など、少しの間見なくても(使えなくても)困らないモノを入れましょう ・次に「ストック品」 2週間くらいなら新しいモノを使わないと思えるものから入れていきます。 例えば、トイレットぺーパーや歯ブラシ、衛生用品、洗剤など、ストックしてあるモノから。 日用品は、今あるモノが引っ越し当日までに使い切る量だけダンボールから出しておきます。 食材は少しずつ食べていきましょう。 ちょうど買い置きの食品を使い切るくらいに調整しておけば、とても楽です。 ・「雑貨類」 雑貨類も普段の生活には必要ありません。 この機会に古くなっているモノ、気に入ってないのに惰性で飾っているモノ、なんとなく置いているモノを見直す機会です。 ・前日までに前夜〜次の日の朝使うモノだけにしておけば、荷作り完了です。 |
引っ越し前 B 綺麗に収まっているところは崩さない |
最近は引っ越し業者に「引き出しはそのままで」と言われることが多いです。 洋服もハンガーのまま梱包道具にかけて、引っ越し先でのクローゼットにかけなおすだけになっています。 引き出しの中をどうしても出さないといけない場合はダンボールに入れ、まだ余裕があるときは紙を上に敷いて仕切り、次の引き出しのモノをいれましょう。 そうすれば、どこまでがどの引き出しか分かるので、片付けが簡単です。 もともときれいに入っていたのなら、 「そのままもとの場所に戻すだけ」 で済むように荷造りすれば、後が楽ちんです。 食器棚が丁度よく収まっていたのなら、収納の様子を写真に残し、ダンボールにはその場所を書いておくのもいいでしょう。 |
引っ越し前 C ダンボールに目印を |
ダンボールには、運び入れる部屋もわかるよう「目印」をつけましょう。 例えば、『2階東6畳押入前』など具体的に書くと分かりやすいです。 目印は4面すべてに書きます。 上の部分に書いていては、積まれたときに分かりません。 開ける順番も間違えないように、 すぐに開けたいダンボールは赤いマジック 落ち着いてから開けるモノは青マジック 季節外のゆっくりでいいモノは黒マジック など、分けて書くといいでしょう。 手間なようですが引っ越してからの手順がうんと楽になります。 |
引っ越し前 D 新しい部屋の間取りを把握しておく |
どの部屋の、どの壁に、どの家具を置くかなどあらかじめ決めておき、 「家具が入らない…」ということがないように準備しておきましょう。 それが決まれば、家具の配置と部屋番号を書いた図面を3枚用意してください。 自分と引っ越し業者が持ち、残り1枚は玄関の誰でも見えるところに貼ります。 ダンボールには部屋番号を書いておけば、間違いなく運んでもらえます。 そして、すぐに開ける赤いマジックのダンボールを1番上に置いてもらいましょう。 |
引っ越し前 E 新しい部屋を想像する |
さあここまできたら、いらないモノは持っていかないぞ!と決心がつきましたか? 新しい部屋を想像しみると、今より快適で素敵な暮らしにしたいと思うはずです。 着ない服でぎちぎちになって、洋服が選べないクローゼット。 多く重ねているために、結局手前の食器しか使わない食器棚。 もらったけど気に入らなかった雑貨。 引っ越しは、それらを見直す、いいきっかけになります。 「散らかってないストレスフリーの部屋にしたい」 「好きなモノを選んで、快適なインテリアにしたい」 現実になるかどうかはあなた次第です。 |
引っ越した時から生活が始まります。 荷ほどきする順番は? 少しでも早く通常の生活に戻り、前よりも片付いている部屋にするには? とっておきのコツを紹介いたします。 |
引っ越し後 @ 敷物は一番先に |
後々面倒にならないよう、引っ越しの業者が手伝ってくれるときにしたいこと。 絨毯などの敷物は、大型家具が入ってしまってはもう敷き直すことができません。 事前に自分たちで敷いておくのもいい方法です。 意外に忘れてしまうのがカーテン。 カーテンは当日の夜、必要になってきます。 夜になったら外から丸見え…なんてことのないように。 |
引っ越し後 A 荷ほどきする順番は |
引っ越し前の片付けでダンボールに入れた順番の「反対」から荷ほどきしていきます。 さっきまで使っていたものから荷ほどきすればいいんです。 キッチン周りなら、いつも使う食器や炊飯器から。 お客様用食器や普段使わないような食器は、次のお休みの日にしましょう。 衣服も子供の制服や日常着、下着、パジャマなど、その日に使いたいモノから荷ほどきします。 今が夏なら季節外の荷物である冬服、暖房器具、クリスマスイベントのグッズなどは最後でいいでしょう。 それも引っ越し前のダンボールに「目印」をつけておけば簡単にできます。 (引っ越し前の片付け参照) |
引っ越し後 B 収納する物も同じならそのままで… |
タンス、チェスト、食器棚、本棚など、収納用品がそのまま移動しただけの場合、引っ越し前のまま入れてしまえばいいわけです。 例えばタンスの引き出しなら、そのまま1段目2段目と入れて行けばアッと言う間。 食器棚も、前の収納の写真を携帯電話で撮って置けば、入れるときも楽にできます。 それよりも、クローゼットや作り付けの棚、押し入れに入っていたものの方が難関です。 押し入れの数、クローゼットの広さが同じではないかもしれません。 前より広くなったのなら問題ありませんが、狭くなった場合は…。 収納に合わせてモノの数を決めれば、すっきりした部屋になるのです。 そう思えば、収納を諦める(捨てる)モノも出てくるかもしれません。 |
引っ越し後 C 一度に暮らしやすい部屋になると思わない |
実際に住んで動線を確認しながらモノの場所を決まめればいいので、 引っ越してきたその日から完璧を目指さないでください。 「ここに置くのが便利」と思っていても、 生活していると「あれ、こっちの方がいいかも」と感じるのは当たり前のことです。 また、前の家には必要だったものが、子供の成長によって 「今回はもういらない」となることもあります。 家族一人一人の成長と動線を考え、新しい生活を楽しみながら収納場所を決めていくのが大切です。 |
引っ越し後 D 今一度、必要なモノか見直す |
必要なモノだけを引っ越しで持ってきたと思っていても、 「意外と持ってきている」「捨てるタイミングがなくて持っていた」 という人も多いです。 引っ越しは、片付いた快適な部屋にするベストタイミング。 思い切ってモノの見直しを行うチャンスです。 狭い部屋から広い部屋に移っても、モノの量はアッと言う間に増えるものです。 「今は空いているけど何を入れたらいいの?」と心配する必要はありません。 使いやすい部屋、自分に合ったモノの持ち方をしている人には、 空いた収納場所に『ゆとり』と『幸せ』が入るようになっています。 |
ま と め |
いかがでしたか? 「引っ越し前の片付け」をしっかり行っていれば「引っ越し後の片付け」は楽にできます。 たくさんのお客様のお宅で「引っ越してから一度も空けたことがないダンボール」を何度も見てきました。 中には貸倉庫を借りて保管している人もいます。 「中味はなんですか?」と聞いても、答えられる方はほとんどいません。 引っ越しは家のモノの見直しをするいい機会です。 使っていないモノから忘れていたモノまで、すべて持ってくることはやめましょう。 要らないモノまで梱包して運び、開梱するなど、お金と時間、労力がもったいないです。 ご主人の仕事の関係で転勤が多いため、引っ越しはスムーズに行いたいと、「さっと梱包さっと開梱」できるように少ないモノで生活するお客様がいらっしゃいました。 定年になられても厳選されたモノだけで暮らし、インテリアを楽しみ、自分の趣味も楽しまれています。 「突然の来客にも、”きれいにしているお宅ですね”と言われるのは転勤族だったおかげなんですよ」 と、モノは少なくても「こころ豊かに生活できること」を私に教えてくださいました。 |